新・「Aタイプの歴史」 650年ほど先の未来
そして 「人の夜」 へ





最終話 では、

物語のメインの時代から
50年 ほどが経ったようです。





かつてアルファさんの近所で
生活を営んでいた 人間たち は、

あるいは 転居し、

あるいは その寿命を迎えたのか、


ついに一人として
その姿を見せることはありません。













しかし、道端では 記憶キノコたちが、

かつての人間の生活を模すかのように
静かにたたずみ、




夕方の丘の上では アルファさん が、

「私の見てきたこと みんなのこと ずっと忘れないよ」

と誓います。





また、最終話では描かれてはおりませんが、

今でも上空には、

「人類の進化の記憶」 である
DNAを保管したターポン
が、

沈みゆく地上を記憶(観測)し続けながら、
ゆっくり静かに周回しているのでしょう…














絶滅を決定づけられた
悲しい生物である人類が、

その極限の状況の中で、

『たとえ自分たちの存在が無くなっても、

誰かが自分たちを 「記憶」 してくれているかぎり、
それは決して消滅ではない…』
と気付き…




人類の思い出 を託すために挑んだ、

記憶する生命体 『人』 の開発は、


ついに成功をおさめ、

「その時」 に間に合ったのです。











「 人の夜が やすらかな時代でありますように… 」






遠い未来に、ふたたび人類が目を醒ます その日まで続く、

『人類の記憶の 守(も)り人たち』 の物語は、

こうして 幕を閉じたのでした。







【 2015 / 5 / 14 執筆 】







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