今まで出てきた要素を少しずつ掘り下げつつ、
マッキ と知り合うことで作中の 「お姉さん度」 が増してくるアルファさん、
逆にミサゴとの関係が静かに幕を閉じるタカヒロなど、
ゆっくりと時間が流れだした感のある巻です。


Aシリーズ を語る上で欠かせない レコード(A2)が登場し、
物語の時間軸が少しずつ重みを増してきます。






  第43話    ひとりおどり
 カメラ片手に出かけてはみたが、今日もなかなかシャッターが切れないアルファさん。 風景の中にとけていく心地良さに、1人歌いおどり出しますが… しっかり地元の人にその姿を目撃されて固まりますw

 今回の風景となっている「コンクリの絶壁」…
実在の場所と思われますが、どこなんだろう??



  第44話    星の目 人の目

 空の彼方と、地上。 2つの視点が、1つの地球を見つめます。

 僕はアルファー室長はストレート髪にしてほしい。(なにを唐突に



  第45話    みんなの船
 南町で買い物をする、タカヒロマッキ
 マッキにアルファさんとの面会を勧めるタカヒロですが、そのあらたまり様からしても、なかなか難攻不落のようです。
 アルファさんを「大好きなタカヒロが熱を上げている女性(?)」と認識しているマッキにとって、気軽には会いづらい所があるのでしょう。

 とか思ってたら、同じく買い物に来ていたアルファさんと、唐突に対面してしまいますが…

 3人で、近場の店に軽く食事に出かけますが、入ったところは甘味処『まぐろ』という異常な店。 水戸に遊びに行って、ちょっと甘いものが食べたいね、と見回した先に甘味処『なっとう』という店を見つけたようなものです。 僕なら逃げます。

 アルファさんに対して「男」として活き活き話すタカヒロに、不満ありありのマッキですが… 色々あってアルファさんとは和解(?)
 以降、長く付き合う2人の、記念すべき「初めての日」の物語です。



  第46話    レコード
 自分たちロボットのルーツを探しつづけるココネですが、自分と同じA7の情報を知るのが精一杯。 A6以前の資料が、世間一般に出回っていないのが理由のようです。

 そんな彼女の苦労が、1歩前進します。
 地元の『砧(きぬた)児童館』で見つけた、古びたレコードのジャケットに記された『A2』の文字。 それはココネが初めて出会う、「A6」以前の資料でした。


 ところで、今回の話に出てくる『アルファ型機之碑』は、どういう目的の場所なのでしょう? 花などが添えられているところを見ると、お墓のような意味合いの場所なのでしょうか?アルファさん以外の、2体のA7M2とか)

 あるいは、今までの全アルファ型に関する記念碑か…

 幻といわれるA7M1のために「便宜上」置かれているものなのか…



  第47話    レコード・U
 レコードとの出会いは、ココネの中におぼろげな確信を生みます。

『Aなんとかっていうのは、ロボットだけの名前じゃないのかもしれない』


 僕はこう考えるのですが、ココネさん的にはどうすか?



  第48話    レコード・V
 北の町の海面の電灯の下で、小船に乗ってささやかな酒宴に興じるおじさん2人…

 「人って なんか根っこのほうが 光とか音とかで動いてんじゃねえかって思ってんだけど」と、つぶやくおじさん。

 まさにその通りで、人間の脳の最も深い(古い)部分は走性… つまり、『生物が光に向かおうとする、最も根源的な欲求』に反応するようになっているそうです。


(あれ? 一番下は本能じゃないの? と思う方もいらっしゃると思いますが、本能は走性反射に続く中層的なものです。 「本能むきだし」などという言葉があるので、勘違いされていますが(笑)

 ちなみに、よくドラマの死亡確認シーンで「瞳孔が開いている」という言葉が出ますが、あれは「本能」より下の反射によって開閉する瞳孔の動きが無い… つまり、それほど脳機能が低下していることを示す意味あいで使われているそうです。
 脳の話ばかりでごめんなさい(笑))




  第49話    あついすな
 砂浜めざして、道なき道を自動車で疾走するアルファさん一行。

 海に着いて、砂浜を走るタカヒロは「あっぢ〜〜」と悲鳴。 本当に、海水に入るまでのアスファルト&砂浜は難敵ですな。 ビーチサンダル履けばいいんだろうけど、あの砂の熱さを足の裏に感じてこそ夏!でもあるので…

 服のまま水中を泳ぐマッキ。 胸と服の間に海水が入って、大きな空間ができてしまいます。 これは実際、服を着たまま水中を泳ぐと、イヤというほど体感できます。 服の間の海水が重く感じて、泳ぎにくいのなんの。



  第50話    水の時計
 小網代の入江で、ミサゴと2回目の出会いをはたすマッキ
一方のタカヒロは、あれ以来全くミサゴに出会えていません。

 「ミサゴは、俺じゃなくてマッキが「会いたい子供」になったのかな…」と、アルファさんに質問してみるタカヒロ。

 しかし、どこかで期待していた慰めの言葉ではない、「…そうかもしれないね」というアルファさんの一言と眼差しに、タカヒロは現実を直視します。

 「あと1回だけでいいんだけどなあ。 「よう」とか言えるだけでもいいんだ。」

 心のどこかで、それを失ってしまった事を自覚しているとき…
人は「今度会えたら…」を口にするように思います。



  第51話    やまのあな
 アヤセが通った大トンネルは、現在の『関越トンネル』だそうです。

 途中で懐中電灯が切れたアヤセは、暗いトンネルを歩き続けて平衡感覚を失いそうになります。
 僕も似たような経験をした事がありますが、あれは本当にイヤなもの。 やはり生物は、どんなに微量でもが無いとダメなのだなぁ、と実感させられました。


 ちなみに、皆さんのコミックスでは、106ページアルファさんはどのようになっているでしょうか?
 僕の持っている2冊は両方初版なのですが、左眉のものらしきトーンが、額のところに貼りついてしまっているようなのです。 2版以降では直っているのかな?



  第52話    NIGTHBIRD
 ココネが送ってくれた、甘ーいコーヒーのお酒。

 牛乳に慣れるのを口実についつい深酒をしてしまったアルファさんは、夢の中で夜の低空を飛行します。 「ああ… これ いつもの夢だー」という言葉から、以前も何度か同様の夢を見ているようです。

 そしてこれ以降、作中でたびたび飛ぶようになるアルファさんですが…



  第53話    先生のマーク
 子海石先生の、若かりし日の思い出話です。 「あっちこっちを見て歩いちゃ よろこんでいる奴」を意味するマークを、自分のバイクに描きます。

 敷地の入口の彼方に少し高い丘が見えていますが、この場所(おそらく自宅)と、夕凪時代の『子海石診療所』は、また別の場所なのでしょうか? 正面には、本来があるはずなのですが…



  第54話    武蔵野通信
 会社の休みの日、朝寝坊していたココネの元に、アルファさんからの手紙が届きます。

 コーヒーのお酒のお礼がメインのようですが、ココネはウットリ幸せ気分。 なじみの「かんぱち 辻の茶」でお茶しながらも、手紙を読み返してはニコニコ顔です。

 ココネに気のあるマスターが、これを機にと、一世一代のトークを敢行。
そんな彼に、幸せいっぱいの笑顔で応える罪な少女ココネ。
 ココネが読んでいる手紙が恋人(笑)からのものだと知ったら、マスターは寝込むかもしれませんね。




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