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■ 小網代の入江 (森林編) |
神奈川県 三浦市 三崎町 小網代 | |
【最寄】 京急バス 『 引橋 』 『小網代』 | |
撮影 2006/11/08 ・ 2007/04/05 |
「小網代の森」… その名称から、気楽な公園のような自然観察園だと思い込んで出かけた人は ショックを受けると思います。 舗装も何もされておらず、「道がある」というよりは、 『草が少ないから、たぶん 道なのだろう…』 という感じの通路。 行く手をふさぐように傾(かし)いでいる老木。 通路を隠さんばかりに無闇に生い茂る草。 足を置くとグジュリと沈む地面。 木々に絡み付いたまま朽ち果てたカサカサのツル… しかしここを見れば、自分たちが今まで美しいと思っていた自然は、『人間の美観や用途に合わせて調整されたもの』 に過ぎなかったのでは…? と、気づかされます。 人の目からは、薄汚く、うすら怖くすら感じる光景も、草木たちにとっては住みやすい、これこそが 本物の自然 だったのかもしれない… と、改めて考えさせられることでしょう。 ちなみに、僕が初めてこの森に訪れた2004年3月は、ちょうど冬が終わったばかりだった事もあり、森全体が枯れた草木の灰色で覆われ、ほとんど 墓場 … ものすごく陰鬱な気分になったのを憶えています。 でも、それからたった1ヶ月後に再び訪れた森は、春の新芽がいきいきと輝く、透明な緑と生命力が輝く世界に一変していました。 草木が今より身近だった昔の人が、春の訪れを心から喜んだ気持ち… それがフッと分かったような気がした瞬間でした。 |
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それでは、この森の概要を、今回は 引橋交差点 の最寄の 『北東口』 を基点にして、紹介していきましょう。 (『北東口』については、『小網代の入江』 (入口編) をご覧ください) 看板と金網の間から森に入ると、標高はじょじょに下がり、小さな水の流れと並行して進むことになります。 少しずつ道路からの騒音が減り、鳥の声が元気になってきます。 所々で老木に行く手をさえぎられますが、くぐって対処しましょう。 小川の上などは、鉄板などで簡単な橋が造られていますが… キケンなので、決して勢いよく渡らないでください。 振動で傾き、最悪、下に落ちます。 足の裏を、鉄板のすぐ上をスライドさせるように 30センチほど前進させ、次は反対の足を同様に前へ… といった感じで丁寧に進むことをお勧めします。 同様に、ドロの上に置かれている鉄板もゆっくりと渡りましょう。 上下振動が大きくなると、鉄板の穴が水鉄砲の役目をして、ドロ水が噴出します。 鉄板が置かれていないドロ道は、付近にある棒を地面に置いて足場にすると、幾分マシになるでしょう。 工夫で乗り切ってくださいね。 |
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余裕が出てきたら、たまには頭上をあおいでみましょう。 葉の緑をいっぱいに受けてふりそそぐ光 に、今この森にいる歓びをしみじみ実感することでしょう。 |
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橋を越えて、雰囲気のいい小道を進みます。 道のすぐ北の草の中に、赤い屋根の別荘 (なのかな?) を発見して、その違和感にちょっとビックリしたり… でも、じっくり見ていると、「これはこれで、風景に調和しているのではないか…?」 といった気持ちがわいてきたり… |