![]() |
■ 子海石診療所 からの帰り道 |
神奈川県 三浦市 南下浦町 金田 | |
【最寄】 京急バス 『 役場下 』 | |
撮影 2007/03/14 ・ 2008/02/16 |
![]() ![]() |
第4話でアルファさんは、雷にうたれてケガをするという 大事件 を起こします。 このとき、アルファさんの治療のために訪れたのが 子海石診療所 で、完治して退院したアルファさん一行が帰っていくのが、1巻・100ページの大ゴマです。 さて質問です。 この大ゴマで描かれている場面は、一体どこでしょう? 『えっ、野比海岸でしょ? 違うの??』 と、思われたあなたは、ぜひ以降の紹介をご覧下さい。 僕が初めて 野比海岸 を訪れたのは、2007年3月… 『京急久里浜』駅 から 『YRP野比』駅 までの6キロ弱を歩いた旅の本目的は、若かりし日の子海石先生たちが、かつての渋滞道路 を見に出かける際に待ち合わせした場所 (ORANGE FOOT) を、撮影してくることでした。 が、サブ目的として、「1巻・100ページのコマ」の舞台となった場所の風景も、写真に収めてくる予定だったのです。 某サイトで、この付近の光景が 診療所からの帰り道 として紹介されていたのを、事前に見て知っていたからです。 で、紹介されていたのと同じ場所に辿り着き、そこから西を向いた景色を撮影して帰宅しました。 …が、帰宅して写真を眺めていた僕は、ちょっとおかしなことに気づいたのです。 それは、写真の風景と、漫画内の風景の 違い です。 たしかに、この道路からの風景は、「海沿いの、景色の良い直線道路」 という意味では、漫画内のそれと とてもよく合致しています。 ところが、よくよく写真を見てみると、彼方の陸地が、はるか左(南)のほうまで広がってしまっている のです。 これは、左(南)のほうに 金田湾 に沿った海岸が ずっと続いているのですから、当然なわけですが… それでは、ここで もう一度、1巻・100ページをご覧下さい。 左端で、海岸が途切れている ことにお気づきでしょうか? また2枚目の写真は、進行方向の半島の形をロング撮影したものですが、漫画内のコマに比べてあまりに平べったすぎます。 この海岸道路は本当に、「1巻・100ページの大ゴマ」の舞台なのだろうか…? 僕の中に、疑念(?)がわいてきました。 |
![]() |
そんなモヤモヤした思いを抱えたまま、半年以上が経過した2007年11月に、転機が訪れました。 キッカケは、逆転の発想でした。 野比海岸 を含むあの一帯の国道134号線の向きからして、どう考えても同一の光景はありえません… それなら逆に、 『地形のみに着眼して、あの付近で、あの大ゴマの風景に合致しそうな場所を探してみてはどうだろう…?』 と考えたのです。 これについて、実は1つだけ心当たりがありました。 三浦海岸 の南1.5キロ、バス停でいうと『役場下』あたりから、南の雨崎方面を見ると、この大ゴマのように見えそうな気がするのです。 でも、あの付近の写真て持ってないしなー… と、デジカメ写真のフォルダをあさっていたところ… 何の間違いか、 「砂浜から雨崎方面を撮った写真」があった のです! 撮影日時を確認したところ、『変に青く波のない水面』 のモデル地である谷を撮影後、バス停『役場下』でバスを待っている時間が手持ちぶさただったので、本当に何気なく撮影したもののようです。 偉いぞ自分。 男やわアンタ。 で、試しにチョチョイと3枚の写真をつなげてパノラマにしてみたところ… おお! 何か、とても それっぽく見えるではないですか! 横に大きく広がる丘の形状もですが、自分が気に入ったのは、中央やや左から続く、浜のカーブに沿うように並んで出っぱる短い丘たち… あの大ゴマの地形描写に、似ている気がするのです。 |
![]() |
なお、この日は、以前 『変に青く波のない水面』 の撮影で訪れた谷間の中にある、小さな丘の上からの撮影も行いました。 (実はここも他人さまの畑らしいのですが、トラクターが通れるぐらいの道が中央を走っており、そこから撮影させていただきました) 丘の盛り上がり具合が大ゴマのシーンと近い感じでうれしいですが、距離はさっきの場所よりさらに近くなっており、さすがにこれでは「近すぎます」ね。 |
こうして、1年近く追いつづけた場所のモデル地が判明したわけですが… 1つ、謎が残ります。 野比 の 子海石診療所 から帰ってきたアルファさんたちが、どうしてまっすぐ 西の岬 に向かわず、途中で左折してこんな所を走っているのでしょうか? そして、思い当たりました。 アルファさんたちは 南町 に向かっているのではないでしょうか? 入院を終えて、3日間買い控えていた生活用品と… そして、ささやかな退院祝いの買い出しに出かけた、と考えれば、ほんのり納得できる気がします。 「軽ーく祝いたいけっど、退院したばっかのアルファさんにコーヒーいれさせんのも悪ぃしなー」 という感じで、おじさん が気を利かせたという所でしょうか?(笑) |
最後にアクセスです。 『三浦海岸』駅 から30分に1本ペースで出ている、『剱崎』(あるいは『三崎東岡』)行きのバスに乗り、バス停『役場下』 で下車。 砂浜におりて南を眺めると、件の景色が楽しめます。 また、バス停から100メートルほど北に戻ると、丘の上へと登る細道もあります。 が、先述のとおり、「他人さまの畑のせいで海側に近づけない」ため、漫画内のようなアングルはちょっと期待できないと思います。 「この丘が、夕凪時代には削られて道路になるのだ…」 と、地元の方に大して失礼な妄想を、バレないように思い描くにとどめるのが、無難かと存じます(笑) |