■ 西の岬
            (黒崎飛行場編)
神奈川県 三浦市 初声町
【最寄】 京急 『 三崎口 』
撮影 2008/02/16




 カフェアルファ の所在地のモデルと言われる 黒崎の丘(初声町 下宮田〜三戸)ですが、一度でも訪れた事のある方なら、その、とても三浦半島とは思えない延々と続く直線道路に感嘆された事と思います。

 丘いっぱいに広がる大根・キャベツ畑は、半島内の他の地区では決して見られないほど美しく整理され、それを証明するかのように、敷かれた車道が一切ブレずに彼方にのびています。

 農地として計画的に造られた場所なのだな〜、と感心せずにはおれませんでした。 ええ、先日までは…



 ところが2ヶ月ほど前、ネットをふらりと徘徊していて見つけた旅サイトで、黒崎の写真の説明の中に 『飛行場』 という言葉を目にして、僕の中の「計画的な農地」という思い込みは破壊されてしまいました(苦笑)



 黒崎の丘の長い長い直線は、飛行場の名残りだったそうなのです。

 その名も 『黒崎飛行場』

 第二次大戦中に着工されるも、実用を見ぬまま敗戦を迎えたのだとか…



 長い直線といえば、滑走路… どうしてこんな当たり前のことに気づけなかったのかと内心ショックでしたが、別件を調べるついでもあったので、久しぶりに「黒崎の丘」こと 『黒崎飛行場 跡地』(笑) を見に行くことにしました。










 それでは参りましょう、「黒崎飛行場 跡地」へ!

 といっても、いつも通り、国道134号 から、西へまっすぐ歩くだけですが(笑)



 取りあえず、丘の東端から西に向かってパシャリ。

 ここがかつては飛行場になるかも知れなかったのだ、と思うと、景色の見え方もちょっと違ってきます。



 今日は天気が良いので、丘の向こうに広がる海も見渡せます。

 …という事は、この丘は、海に向かって傾斜しているという事ですね。

 そういえば、昨年訪れた 北海道『函館空港』 も、近くの 『五稜郭タワー』 から眺めると、素人目にもゆるい斜面になっていることが見て取れました。

 そのこともあって自分、「飛行場は 必ず傾斜しているものなのだ」と、一時期思い込んでしまいました。

 離陸時は坂を下るようにして効率的に加速し、着陸時は反対から入って坂を上がることでより早く減速する。 そういう造りなのだなぁと。


 ところが、帰宅してから調べてみると、『滑走路は平坦が望ましく、その傾斜は1%未満に定められている』そうです。

 黒崎の丘の場合は、純粋な直線がちょうど1キロ続いているので、その始点と終点の高低差が10メートル未満であればOKという事ですね。 調べれば調べるほど新しい知識が湧いてきて、圧倒されるやら うれしいやら(笑)



 ちなみに、丘の端のほうに、おなじみのオレンジ屋根の家が見えています。

 カフェアルファのモデルになったといわれる海辺の黄色い家とは別の建物ですが、客観的に見て、黒崎の丘で最も印象に残る家はむしろこちらのお宅ではないか? と思っています。

 実際、黒崎を訪れたヨコハマファンの方の日記を読んでみると、「丘を訪れた直後は、オレンジの屋根の家のほうがカフェアルファのモデルだと思い込んでいたが、黒崎鼻の近くまで来て、あっちじゃなくて、こっちの黄色い家のほうだったと気づき、驚くやら笑うやらでした…」 という話が散見されます。

 お気持ち、よく分かります(笑)










 それでは、海に向かって丘の上をのびていく直線道路をご堪能下さい…


 むう… 何度見ても不思議な、そして暖かい光景です。


 杓子定規なほどまっすぐなアスファルト道路と電信柱群は、明らかに自然の造型とは対極にあるはずなのに、そのそばで育まれる大根葉の緑と、頭上に広がる空の水色は、こんなにも穏やか…

 その融合のさまに、アルファタイプの娘さんたちの姿を垣間見ることも、また「ヨコハマ」ファンである我々の自己満足であり特権ではありますまいか(笑)


 丘を西へと歩みつつ、たまに東を振り返れば、同じ直線をまた別の味わいで楽しむことも…












 丘に整然と広がりつつも、個々の個性を失わないキャベツや大根たち…

 青い空気の彼方に、大楠山 が横たわります。

 畑の上を一筋となって通りすぎる、電気のリレーに励む鉄塔群の電線…



 丘の中ほど、黒崎十字路と呼ばれる(というか自分だけが勝手に呼んでいる)場所に到着です。

 右へ曲がれば 和田海岸… 左へ進めば 三戸海岸

 どこへ行っても海岸です。 すごいなぁ、黒崎(笑)












 黒崎十字路を越えてしばらく行くと、道路がガクンと、本当にガクンと20度ほど左に折れ曲がります。


 そぉか、これだな。 これがあるから、飛行場 という感覚が、自分の頭に浮かばなかったのです。

 言い訳をするわけではありませんが(言い訳ですが)、飛行場といえばズドーンと最後まで直線が続く場所を想像するもの…

 それが途中で、しかも飛び立つ側と思われる海に近い場所で折れてしまっているので、「飛行場」のイメージと結びつかなかったのです。



 しかしナゼこうなっているのか、疑問がわきます。

 結局は、丘の上のほうからここまで造った時点で工事が中止になり、地元の人を交えて相談した結果、使いやすいように道路の向きを変更した… という事なのでしょうか?



 ただ、空港としては疑問の残る配置の道ですが、景色として見たときには良いアクセントとなっている気がします

 写真の2枚目・3枚目は、西のほうからガクン道をふりかえって撮ったものですが、今まで単調に続いてきた電信柱の列が曲がることで、逆にそれらが延々と続いていたかを再認識させられ、驚きを生みます。






 最後は、黒崎の鼻 にだいぶ近い、畑の中の道路の写真を。


 この道、近づくまで、あるか無いかが非常に分かりにくい道です。

 何度ここに来ても、「おかしいなぁ、そろそろ黄色い家に着いちゃうけど、たしかこの辺りに北に進める小道があったはずなんだがなぁ… 道を間違ったのかな? 戻ったほうがいいかも?」 とヤキモキさせられます(笑)

 色合いが素朴な愛らしい道ですが。



 この黒崎の丘が実際に飛行場として機能していたら、ナイも気軽に遊びに来れるような場所になっていたかもしれませんね。

 もっとも、上空を爆音が通りすぎ、人の出入りの激しい空港内カフェでは、アルファさんも のんびりプラグ磨いているヒマは無さそうですが(笑)





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