■ 水神さま (暫定編)2
埼玉県 さいたま市?
【最寄】 不明
撮影 2017/03/11




前回、「水神さま」 の林のモデルになった場所を探して から、
気づけば 10年 もの年月が経ってしまったため…

あの後 分かった いろいろなことを吟味しつつ、
改めて 「それらしい場所」 がないかを調べてみました



その結果、決定打 こそ出せませんでしたが、

かなり それらしい 場所
見つけることができたのではないか?
と 思えるところまで漕ぎつけました。


適度に期待しつつ(笑)、
今回も どうか、最後までお付き合いください。








まず、10年前の自分と 今の自分を比較したとき、
「水神さま」探索 における進歩(?)として、

非常に大きなヒントとなってくれる資料
が手に入ったことが、挙げられます。



ネット上のどこかで たまたま入手した、
『夕凪時代のイラストマップ』 (下画像)
が それなのですが、

この絵柄は 公式 (芦奈野先生ご自身の筆による) のもの
と見て間違いなさそうですので、

どこかで すでにご覧になられた方や、
所持されている方も多いのではないでしょうか?




(後日、現地考察の先輩である 風来魚さんから、)
「このイラストマップは、『芦奈野ひとし画集』内のものですよ(^^」
との情報をいただきました。

風来魚さん、情報 ありがとうございました(^^ )






そして、このマップの片隅に描かれていたのが、

「水神さま」 を示すと思われる
『オバQのような(笑) 白いかたまり』
でした。










つまり、この イラストマップ と、

下にあるような 夕凪時代の水没予想図
を照らし合わせていけば、





相対的に 『水神さまの所在地』 が
割り出しやすくなる
というわけなのです。


(ちなみに 上画像は、海面を 9メートル上昇させた場合の、海面予想図です。

本当は 本編に合わせて 「12メートル」 で調べてみたいのですが、
僕の使っているサイトでは、細かい数値調整ができなくて…(泣))








それでは 実際に、
両者を照らし合わせていきましょう。



まず、第21話の話の流れから、

水神さま の右(北)に見えている ビル群 は、

『さいたま(旧 大宮)市 の中心部』
のものと考えるのが自然です。







また、そのビル群の
すぐ右(北)に見えている 道路 は、

その特徴的な曲がり具合から、
『国道16号線』 と考えて間違いないでしょう。









以上から、水神さまの所在地 は、

『大宮駅(さいたま都心部)の 近辺から、
南東 〜 南 へ何キロか行ったあたり』


と、結論づけることができるわけです。






ただ このマップは、

大きなヒント を与えてくれると同時に、
ちょっと困った 「矛盾」 も抱えております。



それは、

『水神さまの すぐ目の前の湾が、
どこなのか 特定しづらい』
点です。








たとえば この湾を、

大多数の現地系ヨコハマファン (僕もです) が推している

『芝川』 一帯
だと考えた場合…



まず、先ほど推測した 『水神さまの所在地』 と、
地理的に ピッタリと一致する

という強みがあります。



また この辺りは、
すぐ東に 東北自動車道 の走る丘
(夕凪時代には 細長い岬になります) があるため、

2つの岬に囲まれることになる
未来の この場所の海は、

湾内のように描かれている漫画内の風景と
とてもマッチする
のです。





しかし一方で、

漫画内で 船頭さんが、
アヤセに 「岩槻への船」 を勧めてくれた
点に、
やや疑問が残ります。


船頭さんの口ぶりからすると、
岩槻は、船で比較的近場の様子…

しかし、ここ (芝川の西岸) からだと、
先述の 「東北自動車道の走る岬」 の北にある海峡を
迂回して行かないと、岩槻には辿りつけない
のです。




(…ん? あれ? 「迂回しないと」 と書いてみたものの、
図にしてみると、そんなに遠回りじゃないなぁ(苦笑))







では 逆に、

ごく一部のヨコハマファンが主張している
『綾瀬川』 一帯 こそが この湾
だとしたら、
どうなるでしょう?



その場合 当然、

目の前の湾をわたれば すぐに岩槻になるため、
船頭さんの言葉には まったく矛盾が生まれなくなります。




「綾瀬(あやせ)川」 という名称も、
アヤセとの関連を想起させるに十分です。






しかし一方で、

漫画内の描写に
決定的な矛盾が生じてしまいます。



先述の通り、漫画内のアヤセは
「湾内のようになっている」
風景の中を歩いているのですが、

「綾瀬川 一帯」 でこのような風景を得るためには、
最低でも 『大宮駅の東5キロぐらい』 の辺りまで
北上する必要があるため、

イラストマップとの位置関係に
大きな食い違いが発生してしまう
のです。




(岩槻をふくむ岬は、「先端」 の時点で
すでに 「大宮駅の 7キロぐらい」 に位置しており、
イラストマップとの大きな矛盾がある のです)






加えて この一帯は、
「芝川」一帯 にくらべて
対岸までの距離が 1.5倍ほど広く

漫画内のように、対岸のマンションらしき建物が
楽に目視できるかどうかは疑問
です。



もちろん、どんどん 北上 していけば、
付近が 「湾内」 のような地形になり、
対岸も近くなってくれるのですが…

それは同時に、北にある 国道16号線にも、
どんどん接近してしまうこととイコールであり…

イラストマップとの矛盾が拡大するばかり なのは、
皆さんにも一目瞭然なのではないでしょうか?




(進めば進むほど、「大宮駅」 より北になる ばかりか、

なんと 半分ほど行ったところで、
『国道16号線と 隣接』 してしまいました…





あらためてイラストマップと比較してみると、
その食い違い は あまりに露骨と言えるでしょう…











以上を考慮すると、

やはり この湾は 「芝川」 一帯
と結論して良さそうな気がします。



とはいえ、ここまでの考察であれば、
古参のファンの方々が
とっくに行き着いている領域
です。



何か それ以外に、
「水神さま所在地」 の ヒント
なってくれる要素はないものでしょうか…?





そう考えながら、
何度も本編を読みなおしていたとき…

ふと、疑問に感じたことがありました。


『水神さまと対峙しているアヤセの、
その背景に見えている 対岸の上の…

あの建物は何だろう?』









ここに来るまでにも、対岸にチョコチョコと
横長の建物は描かれておりましたが、

これほど大きくシッカリと (欲目でしょうか?w)、
2つの建物が重なって描かれているケースはありませんでした。



「もしかして、実際に こんな建物が
あるのではないだろうか?」
と考えた自分は、

大宮駅 の近くから 芝川ぞいに、
Google の航空写真映像を少しずつ
チェックしながら、南下していったところ…




自分自身や、先達の現地系ヨコハマファンが
チェックした場所より、さらに南 に見つけたのが、

『さいたま市 クリーンセンター大崎』 の建物でした。




(Googleストリートビューより)




2つの大きな施設からなる この建物は、
漫画内の描写にも近く
(煙突が付いているのが矛盾しますがw)

当然 夕凪時代の海面上昇にも耐えて、丘の上に残ります


その手前に重なるように並ぶ 「鉄塔たち」 も、
漫画内の描写に近い
です。




なにより、

この近辺に将来 水神さまが生えてくるとすると、

『イラストマップと、位置的に非常に合致する』

んですよね。








アヤセの背後に見えていた建物が、
『さいたま市 クリーンセンター大崎』 だとすると、

この辺りにある、
ある程度の標高があって、見晴らしの良い、
公園 ・ もしくは神社 のような施設
が、

将来 水神さまが生えてくる場所
である可能性が高いです。




具体的には、以下の3ヶ所 が候補でしょうか?




(この3つの施設の すぐ東を流れる 小川 の東側大半が、
夕凪時代には水没して、『見沼入江』 となります)





『女躰下(にょたいした)公園』 (すごい名前だな) は、
木々の緑だけでなく、『大牧氷川女体神社』 とも隣接しており、
「水神さま」 との関連を匂わせます。



『大牧(おおまき) 自然緑地』 は、神社こそ含みませんが、
その豊富な木々は漫画内の風景に近く、魅力です。



『浅間神社』 は、やや敷地がせまいものの、
その最寄りの 小川 (将来の海岸線) のカーブぐあい が、
アヤセの訪れた 「参詣受付」 の小屋近辺の カーブした小道 を思わせ、
「もしや、ここが…」 という期待を抱かせてくれます。






いつの日か、この3ヶ所のいずれかから、
「水神さま」 が生えてきて、
静かに湾を眺めるような日が来てくれれば、

自分としても うれしいのですが…(笑)








ちなみに、このページの原文を書いた後、

「自分より先に ここに目をつけたヨコハマファンもいるのでは…?」

と思い、検索してみたところ…



ワソナベさん というかたの
2015年3月 (ちょうど2年前ですね) の
mixi日記 を発見しました。

(リンク先は mixi内 のため、ログインが必要です)





ワソナベさんは、実際に現地を歩いてみて、

『芝原東 公園』 という場所に
「水神さま」らしさを感じられたようです。


この公園は、僕が推す3ヶ所から、
かなり近場になります。







同じヨコハマファンであるという以外に
接点も面識もない2人が、

似たような場所をモデル地と感じたことに、
不思議な縁とうれしさを感じました(^^





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