|  | 物語中では、地上で3人目のロボット、マルコが登場する巻です。 また、ヨコハマ・とどろき・大田村・野比海岸・小網代湾・霞ヶ浦など、 さまざまな場所が登場し、しかもそれぞれが 今まで以上に細部まで描写されている感があります。 そのため、現在の同じ場所を知っていると、 フッと自分が漫画内の風景の匂いを感じたような、 心地良い錯覚におちいることも… | 
| 第32話
   富士山 | ||
| 今日という1日を「なんにもしない日」に決めたアルファさんですが、寄っかかった風見魚の支柱が折れて、結局「風見魚を修復する日」になってしまいました。 作業を終えて一息つくアルファさんの目に、西に傾いた太陽に照らされた富士山が見えてきます。 その姿は、噴火によるものか頭頂部が消失し、かつての美しい円錐ではありません。 が、アルファさんは、そんな富士が「リラックスしていて好き」なのだそうです。 | ||
| 第33話
   横浜買い出し | ||
| 作品タイトルになっていながら、実は初めて(0話を含まず)の『ヨコハマ買い出し紀行』に出発するアルファさん。 ことは「ヨコハマ」だけでは済まなくなるのですが… ランドマークタワーを臨む『紅葉山商店街』の、豊富な品ぞろえと人並みにハイになってしまうアルファさん。 パッと見るかぎり、21世紀初頭の南町と同じぐらいの繁盛ぶりのようです。 持ってきたメモ帳の中にココネの住所を見つけて、急遽会いに行くことを決断するアルファさん。 メモ帳に書かれたココネの断片的な住所は… 『〜 南江戸郡 世田谷町』、『〜山 2873 コーポ(不明)201』。 「世田谷町」は、もちろん現在の世田谷区でしょうが… 問題はその後の『〜山 2873』という表記。 現在の世田谷区で最後に「山」のつく地名は、『北烏山』、『南烏山』、『八幡山』の3つ。 この3つの町は1キロ以内ぐらいにかたまって存在しますが、2873という大きな番地からすると、烏山が南北で合併して、「町」による区切りが無くなった、という事ではないでしょうか? | ||
| 第34話
   お客様 | ||
| 現大田区は、過疎化して大田村に。 かつての高級住宅街『田園調布』も、雑草と木々がしげる田舎道に変わりはてています。 そして、丸子マルコ初登場。 以降の性格に比べて、ココネに対する包容力のようなものがあり、7巻以降頻繁に登場している彼女を先に見てしまっていると、『え! この女の人だれ??』とショックを受けるかも(笑) 普通ーに女言葉使ってますよマルコさん。 あ、気づけばなにげにシバちゃん初登場の回でもあったのですね。(4コマ除く) しかも、アルファさんは初のムサシノ旅行… 豪勢な回だ。 | ||
| 第35話
   夜のにおい | ||
| いきなり泊まりに来てくれたアルファさんと、休日を楽しむココネ。 アルファさんの口元を眺めつつ、初めて初瀬野邸に仕事に出かけた日のことを思い出したようです。 彼女自身、あの当時に比べて、性格もだいぶ丸くなってきたように感じられます。 「ムサシノって平らな国なのね」というアルファさんに、「この辺はそうですね」と答えるココネ。 あまり知られていませんが、同じ東京都でも東京23区は結構アップダウンがあり、東部の荒川・隅田川・江戸川を中心とした地域は標高が低く、西へ行くほど高くなっています。 東京駅から、東回りの山手線に乗ってみると、上野のあたりから西側に丘が見え始め、田端あたりまで来ると線路以外の場所はほとんどが丘になっていたりします。 ちなみに、最後のページで多摩川周辺らしき遠景が描かれてますが、土手の内部は全て水没してしまってますね。 河ぞいのグラウンドは全滅ですか… | ||
| 第36話
   町のにおい | ||
| 最初のコマのアルファさんがロリすぎですね。 見た感じ中学生。 地元を紹介してから「このへんあんまり見所ないんですよ」と、すまなさそうに詫びるココネに、「んーん、めずらしい物ばかりだよ」と楽しそうなアルファさん。 僕の今の住まいは東京ですが、地方の友人が遊びに来て「面白いところにつれてってくれ」と言われると実に困ります。 でも、近所の山手線沿線の街を周るだけで、すごく喜んでもらえるのです。 逆に僕が帰省したとき、友人たちは「楽しめるものなんか近くに無いよ?」と言いますが、長く離れている故郷は、近場の山をドライブするだけでも物珍しく、たまらなく楽しい。 異郷とは、そういうものかもしれませんね。 ちなみに最後まで読むと、この話の「表紙」の意味が分かります。 ファインダー無しでも、いいアングルで撮れてんじゃん、マスター(笑) | ||
| 第37話
   朝早く | ||
| 子海石先生の誘いで、朝早い小さな港に向かったアルファさんが出会う、古びた水上艇。 かつてロボット開発の関係で船橋を目指した水上艇『ミサゴ』と同じ機体のようです。 アルファさんのはるか遠いご先祖の生き残り、とも言えるでしょう。 | ||
| 第38話
   海の河 | ||
| 剱崎と洲崎の間を直線で抜けるルートを使用できることから、『久里浜 〜 野比』あたりから水上艇を発進させたようです。 子海石先生の診療所からも近いようなので、『横浜火力発電所』跡… あたりではないでしょうか? 途中まで水上艇に寄り添うイメージで誘導していたアルファさんですが、子海石先生に呼ばれたためか、通信距離の限界がきたのか、後ろ髪を引かれるように水上艇と別れてしまいます。 2つの灯台の光の間を通り、太平洋の中を河のように流れる黒潮に向けて、消えていく水上艇… | ||
| 第39話
   午後の麦茶 | ||
| ミサゴ に会おうと 『小網代の入江』 に遊びに来た タカヒロ。 そして、それについてきた マッキ。 おやつは、ゆでたトウモロコシに、冷えた麦茶。 夏の暑さがつらいとき、植物のやさしい甘さや麦茶の香りは、本当に心地良いですね。 最近ミサゴに会えていないタカヒロですが… マッキは、彼とちょっと離れた間にミサゴと対面します。 ミサゴにとって、タカヒロはすでに成長しすぎていて、特別 「会いたい」 とは思えない対象になってきてしまったのかもしれません… | ||
| 第40話
   月夜見(つくよみ) | ||
| 相棒の カマス が 霞ヶ浦 の水辺から動こうとせず、仕方なく (もう使われていない?) バス停で野宿しながら、「時機」を待ち続ける アヤセ… バイト仲間から分けてもらった「コメ」の貴重さに感動し、そのお返しに相手に贈った「陶器の しょう油入れ」に感動されたりします。 そんな、ある満月の夜… 湖面を飛び交う大量のカマスの中を優雅に飛行した相棒は、ようやく「動く」気になってくれたよう… 後に子宝に恵まれたらしいことから、実はこの光景は、カマスたちの集団交尾だったのかもしれませんね。 というか、もしやアヤセの相棒のカマスって、メス なのでしょうか? あんなにイカツイ顔をお持ちなのに…(苦笑) | ||
| 第41話
   一眼 | ||
| アルファさんが使うカメラに、ちょっと興味の出た おじさん。 プリンターやテレビで出力できないか尋ねますが… そもそもインターフェースが違うので見れなさそうですね(笑) アルファさん自身も言及していますが、藤子・F・不二雄 (故 藤本先生)が好んで使う、『空間を記憶するカメラ』 なのかもしれません。 話は全然飛びますが、髪をストレートにおろしてシンプルな寝巻き姿のアルファさんは、大変に愛らしい… | ||
| 第42話
   ハルトンボ | ||
| アルファさんの、自力他力ともに何やら無軌道でタイミングがズレてしまう、そんな1日の物語… こういう時て、ありますね。 そういう1日だったから人恋しくなったのか、日没後にあらためて開店中の札を入口に下げなおすあたりが、アルファさんらしい… | ||